●福家俊朗名大生協理事長 |
名大平和憲章にも言及しつつ、自分が置かれている「世界」や身近な経験を素材にした戦争・平和論が多かったようです。ただ、「戦争状況」を打破し、アクチュアルな恒久平和の実現を希求する構想力があまり見られなかったことは残念でした。 |
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●星野香名大生協副理事長 |
昨年と比して、平和憲章を読んで自分なりに戦争や平和について言及された作品が出てきた事は評価されます。しかしながら応募数が少なく、佳作作品と言えども審査員の過半数が押したわけでない事を、敢えて申し上げます。来年以降は、応募者数が少なくとも数十人になるような企画になれば作品の質もおのずと向上する事と、期待しています。 |
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●箕浦昌之名大生協常務理事 |
名古屋大学平和憲章を読んで書かれた作品も増え、視点は良くなっているが、全般的にインパクトに弱かった。平和のために何が必要か、自分で何ができるかに言及した人もいたが、過去や現在の状況認識や課題の設定などにまとめる力の弱さを感じた。 |
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●柴田敏之名大生協理事 |
応募があった十作品を繰り返し読ませていただいた。その中で名古屋大学平和憲章を読み、自らの考えと重ね合わせて論じたエッセイが増えたことをまず評価したい。
どの作品にもきらりと光る部分があるものの、全体として深まりが乏しかったり、また、評論はあっても自らの課題としてとらえてきれていない作品もあった。今後は、平和憲章を自らの将来や今後の行動と結びつけて論じた作品を期待したい。それは、18年前に制定された名古屋大学平和憲章が、いまも大学構成員の規範としての輝きと力を失っていないと信ずるからである。
審査委員会では、入選作として「私と戦争と平和」(石橋歌織)を推す意見と、「ナウシカと顔を隠した科学者たち」(守谷宙)を推す意見でほぼ二分した。私は、表現に未熟さはあるものの、成長過程での新たな発見に新鮮な感動を表現した点と、平和を自らの課題として受けとめようとする姿勢に共感して、「私と戦争と平和」を推した。応募された皆さんの今後の活躍に期待したい。 |
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●河合利秀名大生協理事 |
全般的に、平和憲章を読んで感じたことや考えたことが多く語られたと思います。自分の体験をとおして、自分の言葉で語られたものもいくつかあり、僕自身は共感できました。しかし同時に、問題の掘り下げは今一歩だとも感じました。
これからも、大学生らしく、「科学的な歴史認識」や「平和を創造する学問の創設」に迫るものを期待しています。 |
以上
2005年7月20日
平和憲章エッセイ審査委員会 |