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HOME > 学生委員会 > Me〜dia > Me〜dia7月号 > 日本見聞録

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今年も暑い季節がやってきました。今回の「日本見聞録」は、“常夏の国”マレーシアからの留学生・黄雁玲さんにお願いしました。10年以上も日本で暮らす黄さんから見て、日本はどのように見えるのでしょうか。黄さんの研究内容と合わせて書いていただきました。

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1994年3月28日に来日してから早くも10年となりました。日本での生活を振り返ると、幸せな経験ばかりです。何故このような気持ちが生まれたのでしょうか。来日後1〜2年は、新しい発見やカルチャー・ショックの毎日でしたが、それらを通してマレーシア文化と日本文化の比較に興味を抱くようになりました。日本文化に触れるために、生け花、お琴、茶道などを習いました。また、マレーシア文化をより多くの日本人に紹介しようという試みから、1997年夏に、13人の日本人大学生をマレーシアに招き、ホームスティをさせました。学部生としての4年間生活は学ぶこと、自分のことが精一杯で、対人関係や社会のことついては、あまり深く考えませんでした。海外での生活が長くになるにつれ、勉学はもちろんのこと、言動についても少なからず慎重にならなければいけないという気がしました。なぜなら、どんな小さな行動でも、他の国の人から見れば大きいことであることからも、自分が祖国の「小大使」のようにみられ、国のイメージを常に負っているからと考えられます。たとえ日本に住むマレーシア人がわずかでも、「マレーシア人はこのようなものだ…」と一般化される恐れがあるのではないかと思います。

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近年、マハティール首相によりマレーシアは2020年に先進国の仲間に入ろうという国家目標が打ち出されました。この目標を達成するため、まず教育に力を注ぐべきだという発想から、学生を海外に留学させる政策を作り、教育関係の外国投資家を大いに受け入れるプロジェクトを設け、いわゆる「教育ブーム」が始まりました。私もその政策の一員として来日しました。当時国立大学が10校しかない祖国から、国公私立大学が400校ある日本にきたのですが、その数を聞いた途端、口が閉じられないほど驚嘆しました。勉強用の図書館や施設、スポーツ用の施設が完備されているのみならず、履修可能な必修、選択科目の内容の豊富さ、語学の多様性、英、仏、露、独、伊などの西洋語、ラテン、ギリシア、梵語などの古典語、中国語、ハングルなどの東洋語等々に感動して、何と幸せな国だろうという羨む気分ばかりでした。卒業単位以外、自由科目として、他学部の科目に興味を持ち、国際外交史、東洋医学の針・灸、スポーツケアの減量科学、ライフル射撃、剣道、和・洋弓道、スペイン語、ハングル語、それから現在でも続けているドイツ語などを楽しく履修しました。時間とやる気さえあれば、何でも学べる環境におかれて、自分は幸せだと考えるようになりました。

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一方、常夏のマレーシアから四季がはっきりしている日本に来て、気候の違いを感じることは当然なのですが、私たちと同じく髪が黒く、目が褐色で、漢字を用いて、儒教の影響が強いアジア人であるにも関わらず、なぜ日本人の生活習慣、行動意識、礼儀作法、人間関係などに違いを感じるのか不思議でした。多民族国家であるマレーシアの人々にとって、9割以上が同じ民族で占められる〈島国〉日本独自の社会的、文化的、歴史的背景、あるいは人間関係の特殊性を理解することは容易ではありません。近年マレーシアにも日本企業が増々進出してきていますが、様々なレベルで摩擦が生じています。
私は沈黙を日本人のコミュニケーション様式の一つとして捉えています。沈黙には奥ゆかしさがあり、日本社会のコミュニケーション上において重要な手段とみなされることはマレーシア人にとって非常に興味深いことです。日本人の沈黙の意味と機能を解明することによって、日本人との対人コミュニケーションを円滑に運ぶことができ、上に述べたような摩擦は回避されるものと考えられます。さらに、沈黙の意味を解明しようとする際には、親密な人間関係に注目しなければなりません。私は修士論文において、日本家族に見られる沈黙を出発点としました。なぜならば、家族は対人コミュニケーションの基本であり、家族の親密さの深層にある沈黙さえ理解できれば、親しくない他人とのコミュニケーションにおける沈黙も推測できるはずと考えているからです。
他方、言うべきことをはっきり言葉に出して言うようになりつつある現代日本において、沈黙の質が変わってきていると言えます。よって、日本文化を研究する際、過去の文化と現在の文化の世代差は決して無視することできません。その上、日本人が留学や仕事などの目的で、海外に進出する数は年々増えていることからも大学院博士課程入学後、彼らの沈黙の特殊性を日本文化の一端として研究する必要がありました。博士課程に入って、この目標を達成するため、ヨーロッパ社会、特に日本と同様にいわゆる〈島国〉であるイギリスの社会に焦点を定め一年間(2001年9月〜2002年6月)交換留学生としてイギリスのブリストル大学へ留学し、資料収集をしました。異文化間で、人が沈黙をコミュニケーションの道具として使いながら意思伝達しているのか、沈黙は多様な状況下でどのような機能を果たしているのか、日本人の沈黙と英国人のそれとを比較し、相違を見出すことを目標にしてきました。コミュニケーションにおいて使われている沈黙とその機能は、日本でしか通用しないのか、それとも国が変わればその意味や機能も変わってくるのか、ということも研究の対象にしました。
この調査結果の一部分は、2002年9月13〜14日にイギリスのマンチェスターにて英国日本語教育学会が主催した学会で発表しました。本研究は今年の8月27〜30日にポーランドのワルシャワで開催される第10回ヨーロッパ日本研究国際学会、ヨーロッパ日本研究協会が主催で発表する予定です。国際学会で研究を発表することによって、日本文化の特徴、特にコミュニケーションにおける沈黙への認識が重要であるということを国際的に広く知ってもらいたいと思います。コミュニケーションにおいて、沈黙は複雑かつ重要な役割を果たしています。人間関係をより高めるため、沈黙がもたらしている意味とその多様性をさらに意識、自覚しなければなりません。そのうえ、多様な文化において沈黙の意味と機能を分析することによって、異文化摩擦の軽減も可能であり、特に日本、英国で共通の理解や異文化間のコミュニケーションをより円滑に運ぶことができるようになるものと期待しています。

博士号の学位を取得して帰国後、日本で10年間学んできた知識や経験を活かし、教壇に立ちたいと思います。沈黙の研究を通じて日馬(マレーシア)文化の比較に努め、日本文化についての理解をより多くのマレーシア人に広めることに全力を尽くしたいと強く望んでいます。

財団法人・みずほ国際交流奨学金財団の機関誌「夢」第12号(2003年10月発行)に掲載された原稿を、本人の許可を得て、一部編集して掲載。

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面 積 約33万km2(日本の約0.9倍)
人 口 2,453万人(2002年統計局)
首 都 クアラ・ルンプール
民 族 マレー系(65.1%)、中国系(約26.0%)、インド系(約7.7%)、その他(1.2%)
主要言語 マレー語(国語)、中国語、タミール語、英語
宗 教 イスラム教(連邦の宗教)、仏教、儒教、ヒンドゥー教 、キリスト教、原住民信仰
(外務省ホームページ  http://www.mofa.go.jp/mofaj/index.htmlより)
在マレーシア日本大使館
http://www.my.emb-japan.go.jp/JPN/index.html
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文責 留学生委員会


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夏休みの宿題…。小学校の頃自由研究で、駅近くの大通りに通る車の台数(時間ごと)と色を調べた記憶があります。今となってはなんの役に立つ研究だったのかわかりません…
(むー)

いままでにやった夏休みの宿題で一番(今考えて)面白かったのは、化石を作ったことです。
カタツムリの殻とか、シダ植物とか、トンボの死んだのとかをコンクリートで固めて作りました。
(じゅんや)
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