北部厚生会館 時計・眼鏡コーナー

日常生活やパソコンの作業で目が疲れやすい方に耳寄り情報

教職員の皆さま
 日頃、お仕事その他で眼が疲れる、パソコンや新聞の字が見づらいという方も多いと思います。そこで、今回は、生協の眼鏡コーナー(北部厚生会館1階)の佐藤さんにお話を伺いました。少し考えてみると当たり前のことですが、人の眼は二つ(一対)あり無限遠を見ている時にその視線は平行になっています。
 例えば、パソコンのディスプレーを見ている時にはディスプレーまでの距離に合わせて両眼が内側に寄ります。
 眼に付いている筋肉を眼筋といいますが、平行の状態から内に寄せる分が眼筋の働きとなる訳です。角度にしてたかだか5.8度です(ディスプレーまでの距離60cm、両眼の間隔6.4cmとした場合)。
 もともと人の眼の構造は無限遠を見た時に眼筋の力が全くのゼロになる設計になっています。全ての眼筋(片眼につき6本)の力を完全に抜いた状態で視線が平行線になるのが理想ということです。正位といいます。(図1)
 ところが人の身体はなかなか理想的な状態で生まれてきてはくれないようで、理想的な状態から眼筋の位置がゼロコンマ数㍉ずれて付いていたり長さがゼロコンマ数㍉狂っていたりします。斜位といいます。(図2)
 仮に両眼で1㍉の狂いがあるとすると角度にして4.8度の狂いが出てしまいます。ディスプレーを見るために平行からであれば5.8度の内寄せで済むものが1㍉の狂いを持っている人はその狂っている方向によっては10度以上(5.8度プラス4.8度)の内寄せを強いられてしまいます。
 しかも最低でも常に4.8度の内寄せをしたまま日常の生活をしています。時には10度以上、時には7度、8度 など・・・・ 起きている間中・・・・・
 実はパソコンの作業が疲れの原因ではなく、すでに日常の生活で蓄積的な疲労を起こしている眼にパソコンの作業が追い討ちをかけているというのが眼精疲労の本当の原因です。
 そこで昔、理科で習ったプリズム(光の進行方向を変えるレンズ)をその人の眼に合った量、方向で入れてあげることによって正位の人と同じ状態を作り出すことができ蓄積された眼精疲労を取り去ることができる訳です。これをプリズム加入といいます。(図3)
 現在の医学では斜位の人の持っているプリズム量を測定する検査機器は沢山ありますが、残念ながら正確に測定できるものは存在しません。その人の持っている実際のプリズム量の10%~20%程度しか検出されないというのが現状です。正確とは程遠い量しか検出されなければその数字は大変不安定なものになります。不安定なため、測定のたびに大きな誤差が出てしまいます。そのために人の持っているプリズム量は近視や乱視の度数とは違い一定ではなく変動し易いものであるという考えかたが現在眼科の医師も含め一般的です。しかし長い間(30年以上になります)名古屋大学生協のめがねコーナーを担当し、毎日色々な方の眼を診せていただいているうちに人のプリズム度数(角度、方向も含め)もある測定方法を使えば正確に測定でき、近視や乱視の度数と同じで変化はしないということがわかりました。変化がないのであれば安心して普段使っているメガネにプリズム加入をすることができます。
遠くを見る時のメガネ(遠用)、近くを見る時(近用)、遠近両用、近々メガネ 全てのメガネにプリズム加入は可能です。
もし普段の生活あるいはパソコンの作業、読書などで見えづらい、疲れ易いなど、お悩みの方がいらっしゃいましたら是非一度生協メガネコーナー(外線直通 052-782-1141)までお越しくださるか、ご連絡ください。
きっとお役にたてると思います。
名古屋大学生協 メガネコーナー 眼鏡士 佐藤洋介

  • 図1

  • 図2

  • 図3

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