かけはし No.319
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- 12 - 私自身は、俳句も川柳も、作ったことがない。そういう才能がないと諦めているし、いまさら、その勉強をしようとも思わない。ただ、俳句や川柳には興味を引かれ、読む。特に、川柳は面白いと思う。 インターネットに「私が選ぶサラ川ベスト10」というのを見た。我々にその中から一句気に入ったのを選ばせ、順位を決める仕組み、第一生命保険が主催。読んでみたが、これと言って投票したくなる句は残念ながら無かった。まあ、何とか、共感は出来るというのは勿論あるが、全部を読んでみて、何となく後味はすっきりしない。 サラリーマンである旦那をコケにしたもの「出張を 伝えて喜ぶ 嫁娘」「嫁出かけ ネコはカルカン 俺サバ缶」「部屋がない ローン組むのは俺なのに」「子は飲み会 妻はお茶会 オレ自治会」「こたつから嫁が出すのは顔と指示」「是非欲しい 家庭内での自衛権」「湧きました 妻よりやさしい風呂の声」「小遣いの異次元緩和 未だなし」「あなた来てー 唯一の出番虫退治」「子は妖怪 嫁も妖怪 俺限界」「もう帰る 電話したのに用意なし」など、情けないし、悲哀を感じさせる。旦那をこんなに粗末にしていいのだろうか。こんなのが多い。 肥満を歎くもの、笑うものも多い。男女ともにあるが、圧倒的に女性に多い。「皮下脂肪 資源に出来ればノーベル賞」「ユルキャラにママならなれるそのまんま」「ダイエット ありのままでと諦める」「おい、おれをメタボと呼ぶなゆるキャラだ」「方法は 山ほど知ってるダイエット」「うちの妻 マツコよりもデラックス」など、男女ともにだ。メタボに関係しないが、「スッピンはダメヨダメダメママじゃない」「ナチュラルなメイクに見せる厚化粧」など容姿をからかうのもある。 会社の上司の評判も良くない。「丸投げの上司の肩の強さ知る」「部長より遠くが埋まる飲みの席」「知恵を出せ 出したら上司の案となり」「課長留守 仕事スムーズ 気はルーズ」。 家庭もサラリーマンにとっては、「上司より厳しい査定が家で待つ」「ああ定年 これから妻が我が上司」これではいつまで経っても浮かばれません。 社会情勢を写す句も目立つ。「意思疎通 昔団欒 今スマホ」「おつぼねを レジェンドと呼ぶ給茶室」「本当の子にも孫にも振言魔 銀行からの自動振替にしてあったが、その口座は使わなくなった。暫くすると請求書が来た。放置しておいたら訪問されて支払わされた。どうしても払わなければいけないものなのか、今までこんな事は余り気にせずに、仕方なくというか、払わなければいけないと思って払わされていた。ちょうど、国会でNHKの予算のことが話題になっていた。籾井会長の不評も話題になっている。国会で審議されるのなら、税金と同じような感じがする。税金ならば払わなければ仕方がないとは思うが、それなら公平にして欲しい。データがはっきりしないが、とても、今の状態は公平公正とは思えない。本当に公平公正ならばそういうデータを公表して欲しい。 以前から、この受信料のことは度々問題になっている。その都度いつの間にやら有耶無耶になってしまっている。 NHKのこの頃の番組、問題にならないのだろうか。個人的に言えば、前に聞いていた夜の番組が、全部無くなってしまった。無くなったのでなく、放送時間が移動させられたのだが、なかなかその時間には、私は聞けないし、今まで聞いていた時間にある番組は、聞くに堪えない。ばかばかしいにもほどがあるし、それが長時間続く。我慢して聞いてみるが、やっぱりだめだ。若者向けの番組だろうけれども、こんな放送を聞いていれば、碌な事は無かろうと思う。サラリーマン川柳り込めず」「壁ドンはダメヨダメダメ 借家でしょ」は空しい。「長生きはオリンピックが生き甲斐に」は年寄りの楽しみだ。 総じて、あまり嬉しくなるものはなく寒々とした景色が浮かぶ。これも世相か。男には何とも情けない世の中だ。 (T)NHKの受信料

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