かけはし No.319
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- 10 -ニュースに一喝!ニュースに一喝! 些か旧聞に属するが、この文が皆様の目にとまる頃イスラム過激派のテロが収まって、そんなことがあったなぁという様な旧聞に属していれば幸いである。 2015年1月の初め、、フランスパリでイスラム過激派の人間が、フランスの風刺週刊誌シャルリエブドで編集会議中に乗り込んで銃撃し、会議参加者殆どが射殺された事件があった。 この事件に抗議する大規模なデモ行進が、1月11日、パリ市内の共和国広場から出発した。それには欧州、中東から40カ国の首脳が参加した。その写真を見て些か感慨を催したので、その新聞が取ってあった。それを再び目にし、旧聞になってしまうことを願いながらこの文を書いている。パリで100万人が参加したと言い、全土で400万人近くが抗議デモに参加したという。 新聞の写真、フランスのオランド大統領、ドイツのメルケル首相が隣同士、腕を組んでいる、その隣EUのトゥスク大統領一人置いてパレスチナのアッバス議長、反対側には、マリのケイタ大統領、イスラエルのネタニヤフ首相。アッバス氏とネタニヤフ氏の間には4人いるが、殆ど隣り合って並んで行進している。こんな場面でなくて、こういう様子が再現されることを願う。膨大な数の市民に、世界のトップ達が加わる異例なデモだったと書かれている。 イスラム過激派は、世界の人々が、そのテロ行為に対してこういう意志を示しているということに対して、一体何を考えるのだろう。その後も、やはり同様な事件が、デンマークで起きている。イスラム過激派組織ISは、テロを煽動しこそすれ、反省など微塵も見えない。これでも、やっぱり彼らも人間なのだ。(田 2015年2月20日記)反テロデモ行進 寒かっただろう、痛かっただろう、悲しかっただろう、辛かっただろう、悔しかっただろう。 もう一週間になる。川崎の多摩川の河川敷で、中学一年生の上村君が殺害され、衣服を剥がれた遺体が発見された。 2月20日の午前二時頃の事だった。その直前に、防犯カメラに上村君初め四人の姿が映っていて、犯行現場に向かっていた、その一時間後には上村君の姿はなく、他の三人が姿が映っており、現場から数百メートル離れた公園のトイレで、衣服が燃やされた跡があった、と報道されている。その燃えかすの中に、上村君の履いていた靴と同じメーカーの靴があった。恐らく、上村君の衣服全体を燃やして証拠隠滅を図ろうとしたものだろう。正に猿並みの浅知恵だ。 やっとのことで、犯行グループが特定されて逮捕された。主犯格の18歳は今は何も言いたくないと言っているという。17歳の二人は、自分たちはやっていないと言っている。次第に、18歳がやった、それを見ていた、などと言い始めている。今日の新聞では、この18歳は、その時間家にいた、父親も家にいたと言っていると弁護士が言っているとあった(2015.3.1中日新聞)。逮捕される二三日前には「自分は関係ない」と言っていたという。 この18歳は上村君が付き合っていた若者グループのリーダー格、事件の一週間ほど前、上村君の友人等が、彼に、上村君への暴行を止めるようにその自宅を訪れていた。それを逆恨みしたらしいと言う。 上村君に、昨年11月頃から、異変が起きていたことは、部活や学校の様子から把握されていた。友人達には、「殺されるかも知れない」とまで言っていた。こんな事が次々明らかにされるのだが、母親や先生を初め大人には、どの程度その様子が分かっていたのだろう。子ども、と言うか、若者グループには、グループだけで内部のことを処理しようとする、そういう暗黙の了解があり、大人の介入を嫌う。それが裏目に出た。以前の若者グループならば(少なくとも我々がそうだった5、60年前までは)、自ずからそこにグループの決まりがあり、リーダーは年下を叱責したり、たしなめたりすることはあっても、基本的には彼らを庇護するのが当然であった。虐めたり、ましてや殺すなどということは考えにくかった。そういう、若者の秩序というもああ、上村遼太君

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