かけはし No.313

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- 13 -魔言なかなかチューブ交換になれない。運が良ければ、一年以上パンク無しということもある。逆に一週間に3回もパンクといったこともあった。最近は、自転車用のウェアにしても、もう十分ある。もう特別必要な物が無くなった。自動車関係の広告にも目が向かない。若し、今でも車に乗っていたら、相当の出費だろうと思うが、お金を使えないのが、逆に残念だ。 身のまわりのことで、よく広告に出てくるのが、髪の毛のこと、随分な人が、男も女も髪の毛には苦労しており、お金を使っているようだ。髪の毛そのものにも、養毛剤・育毛剤にも、髪を育てる食べ物にも。そして、毛が有れば有るで、美容室・理髪店でのお手入れ、整髪料等々。髪の毛に使うお金も相当だろうが、私は幸か不幸か、丸刈り、毛は未だ全部生えているから、養毛も育毛もしない。鬘も要らない。毎日のように風呂で剃ってしまい、要るのは石けんだけ。この関係の出費も僅か、剃刀の刃代くらい。 着る物は、以前から殆ど買う必要ないほどある。いい物はないかも知れないが、いい格好をしようと思わないから、わざわざ買うことはない。それに、死んでしまった子供達が来ていたのも、捨てるに忍びなく、私が着ている。それに名前が書いてあるので、思い出しながら着ている。強いて買う必要のあるものは、パンツ、シャツなどの下着である。最近は、暖かな物があるから、そういう物は買う。でも知れている。 旅行するとお金がいる。しかし、家内が何処にも行きたがらない。私も一人では行きたいと思わない。映画を見る習慣がないから、映画館にも行かない。芝居を見る趣味もない。せいぜいラジオで、寄席の番組を聞くくらい。 博物館や、美術館にも余り行きたくない。若い頃に、行くと一生懸命見て、くたくたに草臥れた記憶があり、それがトラウマになっているのかも知れない。 テレビ放送も、見るのは、ニュースと天気予報くらい。この頃ろくなニュースがない。そうするとそれもすっ飛ばす。最近特に、夜のラジオ番組で、以前は楽しみにしていたのが、無くなり、変な時間に移動してしまい、聞けなくなったのは悔しい。全く、訳の分からない番組を3時間も4時間もぶっ通しでやる。これで、受信料を取られるのだから堪らない。そう言えば、新聞も読みたいところが少なくなった。広告の多いこと、多いこと。広告チラシも一杯ついてくるが、パチンコ屋の宣伝、マンションの広告、スーパーの安売り等々、見ても何も食指が動かない。 テレビでも、インターネットでも本当に種々の物が安い安い、もっと買えもっと買えと言っている。しかし、もうそんなに欲しい物がない。 グルメの広告も多い。テレビは料理番組だらけである。色んな食べ歩きの番組も多い。どんどん食べさせて、一方でダイエットの話し、何となくばかばかしいような気がする。世界には、まともに食べられないところもまだまだ沢山ある。罪作りな番組だ。 しかし、戦争がないだけ、今の日本は幸せだと言うべきであろう。欲しい人には幾らでも欲しい物があるのだから。でも、物を粗末にせず大事にしよう。世界には沢山困っている人が居るのだから。 私の出来ることは限られている。この有り難い世の中に居られることに感謝して、僅かなことしかできないが、貧者の一灯と思い、学問の発展を念じて基金を作り、病気に悩む人達のために、心ばかりの化石人間としての協力をしている。(T)化石人間 少欲知足と言えば格好がいいのだろうが、この頃、欲しい物が無くなってしまった私は化石人間と自嘲している。したいこともあまりないし、見たいこともないし、行きたいところもない。誠に残念で困ったことだ。 自動車を止めて自転車にしてから、しばらくの間は自転車関係の色々な物が必要になった。手袋、眼鏡、時計、ヘルメット、シャツ、自転車用ウェア、その夏冬、腕、足の防寒用腕輪と脚輪、靴、自転車そのものの部品、ブレーキシュー、タイヤ、チューブ、リム、それに本体のオーバーホール、等々。自転車に乗っていて一番困るのが、パンク。始終するわけではないから、わざわざ言う必要があるが、良い循環はわざわざそう言わなくても良かったために、「好循環」という語がなかった。「循環する」だけで良かったのだが、事がそうは行かなくなって、わざわざ「好循環」と有標化しなければならなくなったのだろう。 これは言葉の問題だが、果たして、このことがいい状況なのか、良くない状況なのか。ちょっぴり気になる。 (T)

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