かけはし No.311
9/28

- 9 -実験・実習」の賠償事故に対応し、最高1億円、日常生活中の事故は示談交渉サービスつきです。近年は自転車対人事故で1000万円以上の高額保証支払いも起きています。2006年度と2011年度での比較を見ると、特に自転車事故は件数で1・4倍の822件、支払い金額は2・3倍の3・8億円に上っています。別のセミナーで報告された明治薬科大学では学外実習があるので入学時に全員加入を義務付けたり、京都大学では示談交渉で言葉の壁が問題となる留学生について大学の責任になることがあるので、示談交渉がついている生協の学賠加入を義務化するようにしているなど、学賠を義務化する大学も増えてきているようです。 保険額も4年間で4800円(来年度から5800円)と1日当たり4円、生命共済と一緒でも40円ですので、学生生活を健康で安心・快適に過ごしていただけるものと思います。 次の報告は「学生生活無料健康相談テレホン」と題して相談実績報告および相談事例がダイヤル・サービス株式会社の柳川純一さんと小澤一樹さんに報告していただきました。このサービスは2000年度より始まり生協の共済に加入している学生とその家族が対象となっています。2010年度から健康相談テレホン(体とこころの相談窓口)として24時間365日サービスを受け付けています。対象者は共済・賠償保険加入者64万人で、相談件数は健康1181件、メンタル1916件の合計3097件で利用率は約0・5%と相談窓口としては高いそうです。 相談事例として精神保健福祉士・産業カウンセラーの小澤さんから人間関係2件、メンタル、大学院ゼミでの人間関係、就職活動について相談例に基づいて話されました。窓口で話すことは、受容・共感的な態度で傾聴する。気持ちや考えの整理。新たな気づきを得るための共同作業。ほっとひと安心(わかってもらえているという安心感)で心の安定を得てもらう。などです。この電話相談は30分という枠組みと原則、継続相談ではないということですが、リピーターになる学生も結構いるということでした。ただし、その場合、同じ相談員になることはないとのことでした。 続いて東海ブロックの山本昌也さんから「学生総合共済の加入動向と今後に向けて」報告がされました。これまでの成果・教訓を踏まえ案内の工夫、生協の共済、学賠の良さを理解してもらうこと、保護者説明会で事故・病気や損害賠償の事例が多いことの説明、学生スタッフの応対力強化および大学からの強い推奨または義務化をしていただくなどを進めていくことなどが話されました。 話は変わって、最後の報告として東京事業連合の住野誠司さんから「電子書籍をめぐる大学生協の取り組みとお願い」が話されました。電子書籍化は徐々に進んでいる。全体の枠組みとしては電子出版とPOD(無い本は無い)で新書籍流通、デジタル教科書・教材で次世代学習モデルの構築です。個人利用電子書籍販売サイトとしてVersity ebooks(バーシティ・イーブックス)http://coop-ebooks.jp/ の開設です。 来年1月に一般書のみでプレオープン、3月からグランドオープンとして専門書の販売を開始します。コンテンツ数は55560件、PDF980件、それ以外54580件を予定しています。電子教科書については「学習支援機能付き」教科書でアメリカのKno社と提携して勉学や大学・出版社が活用できるシステムとして提供していきます。必要な情報を自由に付加したり、学習の進捗状況などを管理できます。現在、まだ専門書のコンテンツが少ないこと、価格付けや原価も試行錯誤中であることなど、大半の著者がおられる大学の先生方からいろいろなご意見をいただきながら、この電子化を進めて行きたいので協力のお願いがありました。 最後に事務局から教職員の組織強化についてのお話、教職員向けの生協利用提案、次年度夏開催の全国セミナー(福島大学などで開催)についての参加要請があり、それぞれの報告に質疑応答がなされ、中味も盛りだくさんで内容の濃いセミナーになりました。セミナーに参加して 当日は祖父江(稲沢市)の家から出かけることにしたので、自家用車でグリーンホテル三ヶ根へ行くことにした。場所は事前にGoogle Earth で確認したが、湾岸弥富から入った伊勢湾岸自動車道を豊明で下りそこない、

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です