かけはし No.311
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- 8 - 7月20日から21日にかけて2013年度夏 東海ブロック教職員セミナーが「学生支援の観点から学生の健康と安全を考える ~ 大学生活を快適に過ごすために」をテーマに開催されました。このセミナーは東海地区の大学生協の教職員、生協職員が一堂に会してテーマを決めて報告、質疑応答及び意見交換し今後の活動に生かしていただくこと、課題解決の糸口を見つけていくこと及び交流・親睦を深め連帯をしていくことを目的にしています。 今回は、東海ブロックの大学生協の理事長会議、東海事業連合理事会と一緒に行うことになり、グリーンホテル三ヶ根において開催されました。教職員セミナーの参加者は全体で50名でした。前述の2つの会議が前段であったため、セミナーの1日目は懇親会のみで各大学の状況が報告されました。 2日目から今回のテーマである「学生支援の観点から学生の健康と安全を考える」から特別講演と4つの報告、組織活動について話し合いました。 まず初めに、名古屋大学総合保健体育科学センターの古橋忠晃先生に「大学生のメンタルヘルス、メンタルケアの実情と課題」について講演していただきました。先生は学生相談総合センターの専任相談員としてメンタルヘルス部門で学生診療をされています。 名古屋大学の構成員は学生10078人、院生6519人、教職員4940人で近年留学生が増加しています。その中で心の病気といわれる学生たちが増えている、その実情が報告されました。その対処法として判断を一旦保留して時間をかけて話を聞きながら対処法を考えていくことなどが重要だということです。また不安障害、うつ病や「ひきこもり(適応障害)」などを発症する前にその兆候として睡眠、食事、体の不調が現れるので、周りの家族や友人が出来るだけ早く見つけてあげることが重要である。こういう学生は精神的健康を偽装する(匿病)ことが多いそうです。適切な相談と対処、薬などで早期に治るケースが多いそうですので先ずは相談してほしいとのことでした。ただし、「ひきこもり」については長期化することが多いので、普段の生活からコミュニケーションをとるなどして注意が必要とのことでした。 次は全国大学生協共済連合会の岸田尚史さんから「大学生の病気・ケガの実態と大学生協の保障制度」について報告がありました。先ず学生同士の助け合い制度、万が一の時の学業継続を目的にスタートし、学生総合共済が210大学64万人の加入で、30年で20倍に加入いただき、通算で570億円強を給付し学生やご家族に喜ばれている。大学生協学生委員会は「加入」「給付」「予防提案」「報告」を4本柱として活動しています。生命共済では3分の2が事故、自転車事故と心の病気が増加しているそうです。病気では気胸が1位で、双極性障害が2位で女性が多い。「新型うつ」と言う長期化し治りにくい病気が発生している。早朝はまったく元気だが午後から夕方ごろに症状が現れ、普通の「うつ」と違って他人のせいにする、攻撃的になるなどです。また、本人死亡が2011年まで平均して190人にも上り、その過半数が自殺と精神障害という報告にはとても驚きました。4年生以上で急増しています。交通事故も増えています。これは自転車事故と関連しています。 次に学生賠償責任保険(以下、学賠)について、「日常生活中の事故」と「正課の講義・行事・東海ブロック教職員セミナー2013学生支援の観点から学生の健康と安全を考える東海ブロック教職員委員長 皆川清学生の心の病の対処法を説明する古橋先生

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