かけはし No.304
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- 13- 2012年7月16日に書いているのだが、この数日来これに関わるニュースが多い。政府が、発電量に占める原子力発電の占める割合について、国民の意見を直接聞く意見聴取会で、電力会社の社員が発言をし、その場でも、その後でも問題視されていることである。 15日には仙台市で開かれた意見聴取会で東北電力社員が発言者に選ばれていたのが、公平性の確保と、運営方法が問題視されていた中で、16日には名古屋で中電社員で原子力部の課長が発言したことが、大きく取り上げられている。中日新聞では「中電課長が原発推進発言」「「やらせ」批判の声も」と一面トップの扱い。社会面でも大きく取り上げられている。発言の中には、「一般に原発のリスクが過大評価されている」と言った内容が、テレビなどでも報道されていた。 また、参加していた人達の中から「何で、電力会社社員がしゃべる?」と疑問の声も上がったという。ただ、発言者は無作為に選んでいるので、電力会社の社員だからといって勝手に排除は出来なかったと、運営に携わる人のコメントもあった。 その後、政府でも、この問題について色々議論して、電力会社関係者はたとい選ばれても発言させないという方針を出した。 この一連のことは、未だ決着は付いていないと思うが、色々考えさせられた。 本当に電力会社の社員は発言する権利はないのだろうか。多分原発の比率を0%にするのには賛成しまいとは思う。国民全体を見ても、種々様々。今、一方では原発廃止の動きも大きく、同日の紙面に「さよなら原発17万人」「最大規模 熱いうねり」と見出しが付いた記事もあった。賛成をするにも、種々の立場があろう。きちんとした根拠での発言が期待できる専門の電力会社社員の発言は、雰囲気からの賛成、反対する人達のよりもひょっとすると参考になり、貴重かも知れない。ただ、この中電社員の発言「リスクを過大視している」というのは頂けない。こんな意識かということが分かるのだけでもいいかもしれないが。とにかく、一旦、事故が起こったら、取り返しが付かないということはもう身に染みているはずだ。使用済みの燃料棒の始末さえまともには出来ていない。こんな状況で、リスク云々の発言は寧ろ、反対する人達の格好の標的になろう。 しかし、私が言いたいのは、日本という民主主義の国(と思っているのだが)で、職業や地位、身分によって発言が封ぜられるということはやはり問題だと思う。平等に選ばれる権利は保障されなければならない。私はそう思うのだが。 確かに事によりケリだろうけれども、そう言っているとどんどん恣意的になり、次々色んな条件が付けられたりして、平等な権利が阻害されるような気がして成らない。(田 2012年7月18日記)り者はそうかと思ってしまうが、そのように決まっていることなど何もないのだ。全てその時の力関係で決まる。 尖閣諸島に関しては、石原都知事が、地権者から購入しようとしたことから騒ぎが始まった。前から、中国漁船や中国政府の艦船が度々この近くにやって来てちょっかいを出していたことが報道されている。それに業を煮やしたのだろう。そのことが報道されるや、中国は猛反発、反日デモ頻発等色々のことがあったが、日本大使の乗った車の走行を妨害し、停車させ、国旗を奪うというような事件まで起きた。中国政府も、その犯人は捕まえたけれども、軽犯罪法違反で釈放し、犯人は英雄扱い、国旗は捨てたと言って返さない、こういう事を日本で中国大使にしたら、中国政府はどう対応するだろうか。 大人げないというか、こういう領土問題は国民感情を異常にさせる要素がある。デモをしている人達に聞きたい。島の帰属がその人達の生活にどう影響するのかと。資源のことを答えるだろうが、その、海底資源こそは、お互い共同して使用すべき物であって、決して独り占めしていい物ではなかろう。欲と欲とのぶつかり合い、よくよく考えて欲しい物だ。 北方領土のように、住んでいた人が、追い払われた場合は一寸違うところがある。もう、60年以上も経ってしまった。今までに、何回も解決するチャンスがあったのだと言われるが、その都度、欲を出しすぎて纏まらなかった経緯があるようだ。元島民のためにも、うまい解決策を見つけ出して欲しいと願う。(田 2012年9月11日記) 更にこの数日、反日デモが激しくなり、略奪や焼き討ち等、容易ならざる様子。色々な交流事業が中止になっている。馬鹿げた話ではないか。これによって誰か、何かを得ることがあるのだろうか。(田 2012年9月18日記)発言の権利

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