ニュース&トピックス

名古屋大学読書マラソンコメント大賞2016コメント大賞 受賞コメント一覧

最優秀賞

目の見えない人は世界をどう見ているのか

文学部3年 雪上ランナーハスキーさん
孤独の価値(森 博嗣)
幻冬舎

◎一番心に残ったことば
現代人は「絆の肥満」になっている

いいじゃないか、、「ぼっち」だって。寂しいことはそんなに悪いものじゃないよ。まずはどうしてみんな絆を求めているのか考えてみよう。実は絆を求めすぎてもうお腹いっぱいなのではないだろうか?そしてにぎやかさから少し遠ざかってみよう。いらないと思っていた孤独が頭を軽く、そして人生を豊かにしてくれるとわかるはず。

名古屋大学消費生活協同組合賞

夜と霧(新版)

文学部4年 mankenさん
夜と霧(新版) (V.E.フランクル)
みすず書房

◎一番心に残ったことば
テヘランの死神

戦争に対抗するための最も強力な方法は何だろう。デモに参加し、声高にイデオロギーを唱えることか、いや、私はそうは思わない。本を読み、生々しい「戦時のふつう」を追体験することで、生理的に嫌だと感じさせることだ。かの悪名高いアウシュヴィッツに連行された被収容者番号119104(作者)の体験は、灼熱と湿り気のある日本の戦争とは違う、凍える渇きを、そして人間の根源を私たちに突き付けてくる。

名古屋大学附属図書館長賞

帳簿の世界史

農学部1年 柚季さん
思い出のとき修理します(谷 瑞恵)
集英社

◎一番心に残ったことば
過去は変えられない。でも修復する事はできる。

修理したい過去はありますか・・・・?そもそも思い出なんて修理できるのだろうか、と思ったのが、この本を読んだきっかけでした。過去にあったしがらみ、挫折、別れを抱えながらも、前向きに生きていたいと願う主人公たち。彼らの葛藤と成長を通して、自分自身と向き合い、次の一歩を踏み出す勇気をくれる1冊です。止まってしまった時計の歯車を回すのは、過去のつらい思い出をも大切にしようと思う自分の気持ちなのだと教えてもらえました。

南部書籍賞

色の力

理学部2年 A.Kさん
色の力(ジャン=ガブリエル・コース)
CCCメディアハウス

◎その他
色と心理学、学習、マーケティングなどの関わりについての本

内容に「暖色は購買意欲を高めて、寒色は低める」と書かれているのに、青色の表紙と言う不思議な本。名古屋大学では、まだ2冊が本屋に置かれたままです。著者はフランス人なので、日本人とは違う観点で色とその他の分野の関わり合いが述べられていて面白い。とても豊富で新しい内容なので、青色の表紙であまり売れないのは、個人的にうれしい。

Books フロンテ賞

科学者は戦争で何をしたか

文学部1年 まんじゅうこわいさん
植物はすごい 生き残りをかけた仕組みと工夫(田中 修)
中央公論新社

◎その他
とにかくすごい

なんて題名なんだ。これ以上ないじゃないか。「植物はすごい」とにかくすごい。自分のからだは、自分で守る。そのためにはかさぶたを作り毒を宿して「地獄を生み出す」。木を絞め殺し、虫を食べちゃうやつもいる。種が無くても子孫を残せる奴だっている!目からうろこの植物本。明日から足元の緑に「お前すごいな」と言いたくなる。

奨励賞

街場の文体論

工学部2年 K・Jさん
街場の文体論(内田 樹)
文春文庫

◎一番心に残ったことば
生きのびるためのリテラシー

僕の先生、いや師匠がここにいる。この先、僕は人生の節目ごとにこの本を読むだろう。言葉について、文化について、学びについて、師匠の話はいつも同じだけれど、僕が学ぶことに一つとして同じものはないだろう。アナタが同じことを感じるかはわからないけれど、同じ(もしくは近似的)思いを共有できたら、僕はうれしい。

でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相

国際開発研究科M1 ころすけ。さん
でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相(福田 ますみ)
新潮文庫

◎その他
"教師"という職に対する認識の変化

「教育者が生きづらくなっている」と世間でさわがれ出したのはいつ頃からであったか。教育を学んできた私にとって、この本に書いてあるリアルには背筋が凍る思いであった。子どもだけではなく、親の面倒をもみなければ授業が成り立たない今日、できるだけ多くの人にこの真実を目にしていただきたい。

教科書にない実験マニュアル‐よくある失敗役だつNG集

理学研究科M1 ラボさん
教科書にない実験マニュアル‐よくある失敗役だつNG集(西脇永敏)
講談社

「こんな失敗するわけないでしょ!」そんなことを言っていても失敗はするものです。実験の失敗を笑いながら読み、「自分は同じ失敗をしないぞ」と意気込むもよし、「自分も危なかった……」と反省するもよし。実験をする人に是非手に取ってもらいたい一冊!

ナイスランナー賞

夜のかくれんぼ

文学部1年 ゆーちくさん
夜のかくれんぼ(星新一)
新潮文庫

◎その他
はじめての例

なんでも願いを叶えてくれる悪魔。ただし叶えてくれる願いは3つだけ。こんな存在があなたの前に現れたら、一体何を願いますか?美女、大金、名誉。不老長寿なんて、いいかもしれません。でも皆さん、そんなありきたりな願いより、もっと面白いものを知りたくありませんか?「こんなのは、はじめてだ。」そう悪魔に言わしめる願い。それは----。未知の世界にあなたを引き込むショートショート28編。

食と文化の謎

文学部4年 ウラさん
食と文化の謎(マーヴィン-ハリス)
岩波書店

◎一番心に残った場面
ヒンドゥー教徒が牛を殺さない理由

ヒンドゥー教徒が牛を神聖視すること、ムスリムが豚を忌避すること、アメリカ人が牛肉好きなこと、こうした普段私たちが当然のこととして無批判に受け入れていることを、筆者は合理的に説明しようとしている。なかにはこじつけに思えることもあるが、どれも刺激的だ。知識を得るためではなく、頭の体操としてひとつ読んでみてほしい。

十二単を着た悪魔 源氏物語異聞

法学部1年 加藤にあらずんば加藤さん
十二単を着た悪魔 源氏物語異聞(内館牧子)
幻冬舎文庫

◎一番心に残ったことば
「雷鳴、能力は形にして見せるものだ」

読了後、源氏物語にこんな見方があるのかとまさに目からウロコだった。原作において、適役・悪女である弘徽殿の女御を主役にした作者には、もう脱帽である!!帝に媚びず、賢く、強かな女性・弘徽殿の言うなれば、平成のサッチャーまたはヒラリーではなかろうか。この本を読めば、だれもが弘徽殿女御のファンになるはずだ!!

世界から猫が消えたなら

文学部1年 T.Yさん
世界から猫が消えたなら (川村元気)
小学館

◎一番心に残ったことば
家族って「ある」ものじゃなかった。家族は「する」ものだったんだ。

この本を閉じた時、ただ「家族に会いたい」と思った。涙が止まらなかった。家族と離れて生活している人にこそ、この本を読んで欲しい。きっと何が「消え」たら自分にとっての世界が失われるか分かるはずだから。世界から毎日1つずつ何かが「消え」た時、本当に大切な何かが「現れ」ると思える一冊です。

祐介

経済学部3年 たこちゅーさん
祐介(尾崎世界観)
文藝春秋

◎一番心に残った人物
感情を包み隠さず、本能のままに生きる祐介。本の中での描写が人間らしくて、生々しい。

私は時々、何のために大学に通っているのか分からなくなって、自分のことが嫌いになる。親のお金で大学に通っている私と、自分でバイト代を稼いでライブハウスのノルマを払う祐介。私と祐介は正反対の世界で生きているのに、この本を読んでいると、「僕の人生の底辺を見てくれ、同情してくれよ。」ではなくて、「こんな僕でも夢を持って必死に生きてる。悩んでいる君の人生は、僕の人生に比べたらはるかに素晴らしい。」と祐介に言われているような気持ちになる。自分を信じてもう少し頑張ってみようかな、そう思わせてくれる一冊だ。

嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え

文学部4年 UTさん
嫌われる勇気-自己啓発の源流「アドラー」の教え(岸見一郎、古賀史健)
ダイヤモンド社

「嫌われる勇気」という強烈なタイトルが目に止まり、この本を手に取った。振り返ると私はこれまで、誰からも嫌われないように、気を遣って生きてきた。しかし、「哲人」は、そのような生き方こそ自己中心的な発想によるものだと指摘する。「どれだけ嫌われたくない」と思っても、自分を嫌うかどうかはあくまで相手の問題であり、本来そこに介入してはいけないのである。「嫌われる勇気」とは、独りよがりになるためではなく、より自然な対人関係を実現するための第一歩だと感じた。

図書館戦争シリーズ

工学部3年 箱さん
生物から見た世界(ユクスキュル/クリサート)
岩波文庫

◎一番心に残ったことば
自然という主体

例えば、イヌの視界は白と黒のみであるという話を聞いたことがあるかもしれない。そのとき私たちは、イヌには色が「見えない」と考えてしまいそう。そうではない。「存在しない」のである。本書は、「環世界」という概念を用いて、人間の想像の斜め上を行く、生物独自の世界を教えてくれる。一見すると理系的な内容だが、その結論はいささか哲学的である。

こんなにも優しい、世界の終わりかた

工学研究科M2 ミッチーさん
こんなにも優しい、世界の終わりかた(市川拓司)
小学館

◎一番心に残ったことば
世界はすごく優しくなったよ。もうすぐ世界は終わっちゃうかもしれないけどさ

空一面の暗雲。そこから注がれる青い光。それに照らされたものは石像のように固まる。優しく、幸せな顔で。そんな世界の物語。それはまるで優しくない世界を、優しさでうめつくして写真に収めたみたいだ。もしかすると人の死とはそういうものなのかもしれない。どんなに意地を張って生きていても、近づく死を前に、だんだんと素直に、優しくなる。そして、その純度が100%になったとき、我々の頭上に青い光が降り注ぐのだろう。

生きるコント

創薬科学研究科D2 syokiさん
生きるコント(大宮エリー)
文芸春秋

◎一番心に残った場面
試験さぼって行ったブラジルで、水着で電車に乗るシーン

この本を読み始めたとき、一つ失敗をしました。それは、電車の中でこの本を開いてしまったのです。笑いたいのに堪えなくてはならないという一種の拷問に耐えつつも、「どんなに辛いことがあっても、笑に変えていこう」そんなポジティブなエネルギーを受け取ることができました。不思議なことに、自分の人生はこんなにネタに溢れていないと悲観したとき、2巻目を手に取っている自分がいました。

青春の蹉跌

医学部1年 たんぽっぽさん
明日の子供たち(有川浩)
幻冬舎

◎一番心に残ったことば
別に騙してないもん!言えなかっただけだもん!

子どもたちの言葉1つ1つがささる。「騙してない、言えなかっただけ。」誰にでも言いたくない秘密があり、それを受け入れる側も、受け入れてもらう側も勇気がいる。「かわいそうなんて言わないで。」人はそれぞれ価値感がちがう。だから優しさのつもりの言葉が相手を傷つけることもある。「かわいそう」が残酷な言葉に感じ、自分の価値感を見直すきっかけとなった本だ。軽快で楽しい会話の中に、グサッと刺さるメッセージがたくさん込められていた。

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